すが雑談

菅波栄純。1979年10月16日生まれ。福島県出身。 結成20年を経て活動中のバンドTHE BACK HORN所属。 ギタリスト/作詞作曲者。お仕事のご依頼はこちら tbh_contact@speedstarmusic.co.jp 人生は結局喜劇だと思う。

おじさんが物忘れがひどくなるのはしょうがないけど、妙に楽観的になるのだけはちょっと嫌だ

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おじさんになると物忘れがひどくなる。記憶が持続しないので感情も持続しない。若かりし頃は好きな人に「時々、ごくまれに偶然かっこよく見えるね」などと言われると、2週間は元気いっぱいだったものだ。逆に親や先生にムカつくことを言われると「一生許さない」ぐらいの勢いで恨み続けられた。

しかし、おじさんは良いことも悪いことも、味がなくなるのが早い。プラス「人生に変わらないモノなど無い」ということが身にしみてしまってるので気持ちをサッと切り替えてしまう。それに大人なので駄々をこねたり、「世界を破壊する旅に出たい」とは思っても口には出さない。そうしてるうちに、妙に「まあ、人生どうにかなるか、知らんけど」的な楽観性が身につく。個人的にこれだけはちょっと受け入れがたい。いや、楽なんだけどいよいよ年下のひとたちの葛藤や憂鬱と意思疎通ができなくなる。感受性の一大事だ。そんな人生はつまらんな、と思うのだ。

なのでおれは自分の後ろ向きな部分を大事になくさぬよう、暮らしているのだ。これからもよろしくお願いします。

 

 

 

敵のあそこを触ることで世界観をおぼっちゃまくんにすり替えてきた話

小学生のころのおれは本当によくヤンキーにからまれた。アンケートをとってみると「なんかムカつく」という理由が例外なく100パーセントだった。ヤンキーの本能に直接訴えているとしか思えないおれの「ムカつくフェロモン」のせいでからまれるならもう、諦めるしかない。早々と悟った菅波少年だったが、ただやられるのはあまりに悔しいので小さな抵抗を2つ、からまれるたびにすべてのヤンキーに向けて行っていた 。

1つ目は肩パンとかモモパンなど凶悪な攻撃をされても「うっすいリアクションで返す」という技。もちろん痛いことは痛いので、「あひいいい」とか叫びたくなるのだがそこを堪えてすごい無表情でじっと相手を見つめるのだ。結局、どんな行動でも人間はリアクションを求める生き物。だから無表情で通すと石像かなんかを相手してるような気分になってヤンキーの心が明らかに萎えるのでおすすめだ。

もう一つは高度な技術が必要な技だが、「隙を見て相手のあそこを触る」という技だ。結果相手が激昂しようがどうでもいい。この技はヤンキーが酔いしれてる世界観をぶっ壊すことが目的だ。ヤンキーの立場に立って考えてみよう。ひとに攻撃を仕掛けているとき、彼らには、大好きなヤンキー漫画のタッチで世界が見えている。劇画タッチの迫力のある弱肉強食の世界だ。しかしおれがあそこを触るのを成功させれば、一気に「おぼっちゃまくん」の世界観になる。アホなギャグ漫画の世界に変わる。しかもヤンキーであろうとおれの世代の小学生は一人残らず「おぼっちゃまくん」を読んでいたため、あそこを触られると笑ってしまうクセがついているのだ。どうだろう。やり返すなんて無理ゲーだが、やつらの酔いしれている世界観を一瞬ぶっ壊すことができるのだ。さすがちんこ。おれはこの技でハードボイルドな子供時代を生き抜いてきた。ただ、おすすめはしない。

 

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おぼっちゃまくん 第1話 みんな、ともだちんこ GYAO!

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おぼっちゃまくん 傑作選 (1) (てんとう虫コミックス) Amazon

 

床屋の息子とおでん

おでんが美味しい季節になってきた。おれは大根のやつが好きだ。コンビニでいえばセブンイレブンのやつ。大根の入ったおでん用カップにひたひたの汁を注ぎ、辛子を混ぜれば完成。小学生か中学生のころはよく食べた。おれが住んでいた福島県須賀川市にはセブンイレブンは当時一軒しかなく、コンビニの食べ物を買う自体がエモい事であり、スペシャルであった。おれが白い息をハフハフしながら大根にありつく時っていうのは小太りの床屋の息子A君がおでんを奢ってくれた時だけだった。床屋の息子はいつも羽振りがいいわけでは無いが時々自分の買い食いがてらおれにもお裾分けしてくれた。一緒の塾に通っていて、帰りの方向も同じ、床屋の息子としても物欲しげな菅波をおいて一人でおでんをハフハフするのは気が引けたのかもしれない。

事件が起こったその日。おれと床屋の息子はいつものように塾に行き、その帰り道を特に会話するでもなくふらふら歩いていた。小学生の男子っていうのはなんでだろう、まっすぐ歩けない。あっちへふらふら、こっちへふらふらと頼りなく時々自転車にチリンチリンと鳴らされながら歩くので、家に着くまでめちゃくちゃ時間がかかる。しかし、その日だけは颯爽と家路を急げばよかった。不意に立ち止まった床屋の息子の背中に勢い余ってポイ〜ンってなりながら菅波が顔を上げると、ニヤニヤした高校生のヤンキーが立っていた。

高校生のヤンキーというのは子供にしてみれば親や先生よりも明確な脅威だ。高校生同士で「あっちが勝った」「こっちが勝った」とやり合っていれば良いのに、子供に絡んでくるタイプっていうのは身体こそ大きいが精神年齢は3ちゃいだ。だからなるべく関わらず生きていくのだが、向こうから来てしまっては避けようがないし、道を塞がれたら逃げ場もない。ヤンキーはニヤニヤしながら「お金、ちょーだい」と言った。おれは「小学生にたかる高校生って、控えめに言ってカス」だと思いつつ、全力でヘラヘラしながら「すいませーん、ぼくたちお金、持ってないですうー」と媚びへつらったあどけない声を出した。ヤンキーは「あ、すごーい嘘っぽい。そっちのヘラヘラしたアホそうな方(菅波です)、ジャンプしてみそ」とヤンキー定番の台詞を繰り出した。昔の小学生っていうのは半ズボンのポケットにジャリ銭をストレートにインしてたのでジャンプするとチャリンチャリンと音がするのだ。しかしおれの心には余裕があった。なぜならガチで30円しか持ってなかったからだ。小学生の所持金をなめんなよ。と思いながら高く高くジャンプしてやった。かすかに擦れる10円玉の音はおれにしか聞こえないぐらいのショボい音だった。ヤンキーは露骨にガッカリした顔のまま俺から照準を外し「そしたらそこの太った方、飛んでみな」と言った。おれは一抹の不安を覚えた。床屋の息子は最近おでんを奢ってくれてない、ということは小遣いを溜め込んでいてポケットにパンパンの小銭が入っているのでは、、、。

結果、床屋の息子のポケットはパチンコのフィーバーよろしく小銭がジャラジャラで、ヤンキーは最高潮にテンションが上がって「それ全部貸して〜、返さないけど」とかいうしょうもないことを言いながら床屋の息子のポケットがからっきしになるまで全ての小銭を回収して揚々と去っていった。ゲーセンにでも行くのだろう。ちくしょー。

小遣いが入ったらすぐ使う、自分のスタイルの正しさに確信を持ちながらも床屋の息子に慰めの言葉をかけた。「いやー、あいつひどいな。全部持っていきやがった。大丈夫か」。俯いていた床屋の息子。顔を上げた時の表情が予想と違いすぎて面食らった。金を取ったヤンキーよりもニヤニヤしていたからだ。
「目先の金に気を取られやがって。。。雑魚が」と言いながら靴下をずり下げた床屋の息子。そこから3000円ほどの大金が現れた。「こんなこともあろうかとこっちに隠しといたんだよ、ばーか!」「おおおー!」おれも興奮して声が大きくなった。「これは、おれの勝ちだよな、勝った、勝った。よし、久しぶりにあれ、いくか」といって親指をクイクイした先にはセブンイレブン。「おおおー!!!」ここ一週間で1番テンションが上がるおれ。本当の勝利ってのは、どうやら自分たちが決めればいいらしい。おれたちはたっぷりの汁に辛子を混ぜて、腹一杯におでんを食べた、ハフハフしながら。須賀川には冬が近づいていて、白い息が湯気に溶けた。

 

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『The RAP YEAR BOOK』

ヒップホップに興味があるひと向けではある。でも本にはイラストや図解がたくさんあり、ラッパーの人生は音楽抜きにしても波瀾万丈でドラマティックであり、冷やかし目線でも読み始めたら結構楽しめちゃうのではないか。

自分が一番感じたのは、ラッパーっていうものは自分のライフスタイルをカルチャーに変換するのがとんでもなく上手い。ギャングだったり薬の売人だったりする「自伝」をラップと人間性とゴシップとMVを利用してブランディングしていく。「ひとがなにに憧れ、なにを見たいか」がよーく解ってる。

そういうところが長けてるひとはバンドマンにも多い。海外のバンドのインタビュー、MVなどはほんとうによくできてる。反面バンドには「無邪気さ」が大事な部分もあって、ヒップホップのブランディングが「リアル」ならばバンドは「ナチュラル」さが大事な感じもあるかも、日本ではちょっとそういう流れがある。

最近YouTubeで聴いてるのがヒップホップが多いからかおすすめに出てくることが多い。ただ日本のラップが多いのでこの本を読んで絶対押さえといた方が良い海外のラップをたくさん知れたので、これからガンガン掘っていきたい。ヒップホップが気になってる人はこれめちゃくちゃいいです。あと、歌詞の和訳をつけて載せてくれたりしてるので英語歌詞の勉強にもなって素敵。

 

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(ネタバレあり)ぼくたちは勉強ができない 19を読んで推しが変わったとしても許してくれるか 集まれ

文乃が強い。。。とにかく成幸がうらやましい。。。まじで19巻最高。。。

動画で語りました!

www.nicovideo.jp

 

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